Factory Log
Special Edition


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・珈琲と都庁
一同、その足で近くにあった喫茶店に雪崩れ込む(店名の確認を忘れた。申し訳ない)。8人組ということでテーブルが4台連ねられた席に通されることに。各自交代交代で飲み物を購入し、ここで休憩を取ることになった。ちなみに私はアイスカプチーノを注文。こういうときにどういうものを頼んでいいのかよく勝手が判らないのではあるのだが、自分の状態だけを基準にするのであれば蒙古タンメン定食で消化器が口を筆頭に火を噴いている状態でブラックやホットを頼む度胸は無い。皆似たようなことを考えたのか、注文されたものは甘めのものが多かったようだ(笑)

一息ついた後に始まった会話は、やはりそれ関係のグループということでMGOだ。現状のこと、今後のこと、他愛も無い雑談から結構シリアスな議論まで。

それにしても今回のオフは私にとっては本当に初めて尽くしだ。オフに参加すること自体初めてではあるのだがハンドルネームとは言え通称で呼び合うのも初めてではあるし(私は実名からして変わっていることでもあるし、そもそこまで親しい友人がいないため名前で呼ばれることが多かったのだ)、私用の飲み会に出席するのも考えて見れば一度も無かった。他所のお宅に泊めて頂いたことも無い。冷静に考えると「評判の店」に出向いたことも一度も無い(そもそも仙台にはそういう店が殆ど無い)し、喫茶店に入ったのもこのオフが初めてという気がする。…普段私はどういう生活を送っているのだ? 出無精にも程がある。
約2時間が経過した午後3時半頃に喫茶店を出る。アッキィさんの案内で蛍さん、うっきぃさん、ごはんさんが都庁を見学しに行くことになったらしい。私はぼーっと帰宅組についていきそうになったのだがそのことで104さんとばなな子さんに驚かれる。折角来たのだから一緒に見学してはどうか、と説得され、私と黒魔さんも都庁組に合流。なし崩し的に、104さんとばなな子さんとはお別れとなった。
きちんとご挨拶ができず申し訳ない。状況把握能力の低さと計画性の無さは私の短所である。
アッキィさんに説明を受けながら、一同は新宿新都庁(と言う言い方は今はしないのだろうか?)に向けて進む。程なくして前方にテレビでよく見る二又の高層建築が見えて来た。都庁見学はいいのだが見学できるような施設なのだろうか、と少し不安に思っていたのだが、お話を伺うと例の二又の途中に展望台があるらしい。なるほど。

一人で来たら絶対に迷子になるであろうルート(私は方向音痴の気があるのだ)を歩きつつ、都庁正面玄関に到着する。…見学ができる施設にしては、妙に人が少ない気がする。近づいてドアの張り紙を確認、正面玄関は土休日閉鎖であることを知る。ぐはあ。しかしよく確認して見れば、展望台には上がれるらしい。張り紙に示されたルートを再度歩くと、階下のドアから中に入ることができた。展望台へはエレベータで上がるらしい。南側の展望台から上がって見ることとなった。

地上45階───約200mもの上空から、東京の街を眺める。これだけの過密を極める街にあってはある意味異様とも取れる、眼下に広がる森(新宿御苑と言うところらしい)。視界に立ち並ぶ高層ビル群、向こうに聳える東京タワー。ニュースに聞いて名前だけは知っていた「六本木ヒルズ」もあった。天気がよければ遥か向こうに富士山も見えるらしいが、この日は靄がかかっていて、目をこらしても見ることはできなかった。確認はできないが、向こう側は海(東京湾)になっており、遥か向こうにはかのレインボー・ブリッジがかかっている。この距離があって尚、あれだけの大きさに見えるだなんて。
しばし景色を楽しんだ後、今度は北側展望台へ移動する(一旦エレベータで最下階まで降りて昇り直し)。エレベータに一度に乗ることができず、黒魔さんとごはんさん、私の3人が先行する。しばし後にアッキィさん、蛍さん、うっきぃさんがやって来た。
北側展望台から眼下を一望する。現実に存在する街が、精巧な箱庭と化してガラスの向こうに広がっていた。噂のビッグ・エッグが、建物の隙間から頭を出していた(私は実際に見た事は無いのだが)。途中ではそこまで行ってみようかという話も少し出ていた。

その物の真価は、一面的な視点では判らない───詰まった時とか、そのときに正しいと思ったやり方がどうしてもうまく行かないときは、敢えて腰を据えて視点を変えてみるといい、意外な解決法が見つかるものなのだ。視点の変え方は色々とあるが…物理的に移動してみる、というのも、アプローチの手なのかも知れない。
アッキィさんに感想を求められて、そんな説教じみた事をつぶやいて見る彷徨であった。

普段と違う週末、置かれたことの無い状況。恐ろしく密度の高かった2日間のオフの、終わりが近づいて来ていた。

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